アトリエの行方
余った蝋やら溶け残った蝋やらを、適当に流し固めたので、
それほど好きな配色とバランスではないけれど、
デイリーに灯すには、ま、いっか。
狙ってつくるばかりではなく、偶然の産物を楽しむ、ということで。
自宅の一室の、そのまた片隅を占領して、
キャンドル制作のスペースを用意し、いつでも作れるようにと、
道具も材料もすべて、出したままにしていたのですが、
思い切って、そのスペースをきれいに片づけてしまいました。
作りたいな、と思う気持ちと、作るほどの余裕のない気持ちとで、
その、通称「アトリエ」を見るたびに、憂鬱になってしまっていました。
灯すのは好き、でも、いまは作れる気分じゃない・・・
そう自分にいちいち言い訳するのが、嫌になってしまったのです。
だったら、さっさと片付けてしまえばいいのに、なんかそれもさみしくて。
でも、そんなイジイジしている時間がもったいない、ということに気づいて、
それならば!と意気込んで、片付けついでに、作ってしまったキャンドル。
バランスの不安定ささえ、いまの自分を表しているみたいで笑ってしまいます。
でも、不思議なんですよね。
道具もなにも無い、がらんとしたテーブルを見ていると、
心がクリアになって、そして、その場所からのほうが、
なにかを作り出せそうな気がするんです。
それは、新しいキャンドルかもしれないし、
別の何か、かもしれないし、もしかしたら、形の無いなにか、かもしれませんが。
とりあえず今は、ときどき相方が、
持ち帰った書類とPCを相手に、素晴らしい仕事を作り上げています(笑)