謎の音
静かにしていると、どこからともなく聴こえる微かな音。
・・・カッッ、ツーン。
辺りを見回しても、私のほかに誰もいない室内。
忘れたころに、また聴こえる。
と、さっき掃除したはずの床に、なにやら黒い小さな点が(汗)
謎の音の正体は、コレでした。
種が弾けて、フローリングの床に落ちて、転がる音だったんです(笑)
しかも転がりやすいのか、びっくりするほど離れた場所からも見つかります。
いつぞや、友達がプレゼントしてくれた種を、ずっと持ち続けていて、
ついに「育ててみよう」という気持ちになって蒔いたのが去年の秋。
忘れずに水をあげて、冬を越して、ようやく蕾を持ったのです!
が、この春は強い風の日が多く、その影響で鉢が倒され、
折れてしまった枝を、泣く泣く室内に取り込み、花瓶に挿していたのですが、
とても元気に花が咲いて、いつのまに根も生え出しています。
そして、引き続き種を結び、ついに弾けて飛び散ったというわけ・・・室内で(笑)
そんなわけで、とっても嬉しくて、いそいそと拾い集めては、山岸さんの燭台に。
・・・燭台として使う前に、まず種って(苦笑)
まぁ、ピッタリなんですけれど。
でもね、この種、結局なんの種か、わからないんです。
たしかに缶には「カモミール」って書かれているのですが、
実際に育ってみると、私の知っているカモミールとは葉も花も違うみたい(汗)
カモミールティーは諦めましたが、愛着が変わるわけもなく、このまま育てるつもりです♪
それにしても、自然界の作りだす仕組みというのは、精妙で素晴らしいですね。
この音の正体を突き止めるべく、ガン見してみましたら、
どうやら、右のほうに写っている緑色の玉葱みたいな状態から、
左のほうの黒い玉葱みたいに変化し、やがて真ん中の軸を中心に持ち上がり、
その勢いで、中の種(胡麻粒の半分ほど)が飛ばされる、というスペシャル技。
残されたサヤが、中央の陽気にダンスしている感じの部分です。
ってことは、ベランダ組はもうまき散らしてるのね・・・ベランダに(汗)
とてもじゃないけれど探しきれませんね、小さいし、黒いし。
ところで。
この種は、私の元に届けられてから咲いて実を結ぶまで、ずいぶんと長い時間が必要でした。
ふと耳にした、あるいは、ふと目にしたことが、種となって心に植わり、
いつしか時を越えて芽吹き、やがて花を咲かせる、という観方もあります。
この謎の音を放った、謎の花を育てる機会を贈られて、理解できたこと。
それは、素直に受け取る土壌としての「心」が大切だということ。
そして、何より必要なのは、水、つまり潤い。
瑞々しく柔軟な「心」を保つ努力なくしては、花も咲かないのかもしれません。
・・・あ、またひとつ、弾けて転がった音が♪
どこへ行ったのか、探さなくちゃ!
いつも悩んでばかりの私たち、さて、どんな花を咲かせましょう(笑)