SLOW DOWN
ずっと下書きボックスに保存していて、
なんどかアップしようとして、でも、どうにも気乗りがしなくて、
そのままにしていた記事を読み返していたら、
わかったことがありました。
その記事では「ジャズなひと」を紹介しようとしていました。
これは『ヨルタモリ』というテレビ番組のなかで、
タモリさん扮する岩手のジャズ喫茶オーナー 吉原さんが展開する、
ジャズに関する考察なのですが・・・
「ジャズというジャンルはない、ジャズなひとがいるだけだ」
「向上心があるひとは、今日は「明日」のためにある、
向上心のないひとは、今日は「今日」のためにある」
・・・その「場」のグルーヴに柔軟に乗れるかどうか、ということのようで。
わたしは、その回の番組を、
いつものように、ワイン片手にのんきに観ていたのですが、
一瞬で酔いが醒めてしまいそうなほど、驚いてしまいました。
だって、「向上心=邪念」だなんて!
そして、醒めた頭でよくよく考えてみると、
これまでのわたしとは真逆なタイプだと感じたこともあり、
これからは、わたしもジャズなひとを目指そう、と、
そのときの記事を、結ぶつもりでした。
けれど、その「目指そう」の部分に違和感を感じて、
そのことを一ケ月近くモヤモヤと考えていたのです。
そして「ないがまま」を知って、ようやくわかりました。
もう、目指さなくていいのだ、と。
いつだって、このままの自分で生きてきたはずなのに、
どうして、このままの自分で生きていってはいけないのでしょう。
でも、それを求めているのは、
他ならぬ、わたし自身みたい、なのです。
もっと、もっと、と求めた先に、
ゴールが無いことだって、わたしはすっかり知っているのに、
でも、なんだか皆、とても急ぎ足な気がして、わたしも焦ったりして。
スピードを落とすのは、とても難しいことです。
同じ街を、繰り返し訪れるようになって気付いたことですが、
レンタカーやタクシーをやめて、次はバスにしてみる、
バスもやめて、ジョギングやお散歩にしてみる。
速度を変えることで、通り過ぎてきた出逢いがあるものですよね。