『等伯』のこと
念願の石川県七尾市・高澤ろうそくさんを訪れて、ついに手に入れたのは、
ずっと気になっていた『等伯』♪
堂々とした佇まいに感じられますし、
火を灯しても、炎の雰囲気が素敵、特別な和ろうそくです。
何が特別かといいますと、まずは、形。
和ろうそくといえば、円柱か、肩の張ったいかり型、
『ななお』のようなモダンな変わり種もありますが、
『等伯』は松林のイメージだそう、柔らかな曲線が美しいですよね。
そしてなにより、素材です。
和ろうそくは植物由来が基本で、
高澤ろうそくさんでは、太田朋さんのイラストが可愛らしい、
菜種油から『菜の花ろうそく』、米糠から『米のめぐみろうそく』もあります。
で、この『等伯』は、ハゼの実100%!
今では希少価値のハゼの実から採れる蝋が使われた、
いわば、昔ながら、の和ろうそくなわけです。
その証拠に、表面が少しずつ白く粉が吹いてきています。
画面から伝わるでしょうか、この微妙な色合い。
キャンドルの主原料のパラフィンは、精製をしていますから真っ白。
その風合いを生かし、いかようにも着色できるとことが持ち味ですが、
こうした自然のままの色合いは、決して再現できるものではありません(涙)
とはいえ、室町時代といいますから、伝説上の方ですね。
そういえば、有名パティシエ・辻口博啓さんも、
この七尾市の出身ということですから、パワフルな土地柄なのでしょうね。