心魅かれる香り
新作の撮影のため、昨日はお散歩をかねて公園へ行きました。
そして、東京・吉祥寺の大好きなパン屋「sana」へブランチに♪
sanaで過ごす週末は、ささやかだけれど心豊かな楽しみになっているのです♪
ですが、最近、切ない知らせを受けまして、とても落ち込んでいます。
というのも、来月2月いっぱいでsanaが閉店するというのです(涙)
sanaは、私をパン好きに変えたきっかけになったパン屋なのですが、
どれほど美味しいパン屋を見つけても、やっぱりsanaのパンとは違います。
実は、通い始めたころは、味も見た目も素っ気なく感じて、
それまで濃い味や甘さの強いパンを食べ慣れていた私には、ちょっと敬遠気味。
それでも、なぜか心魅かれるパン屋で、時々通ってはいました。
どうして強烈に好きになったかというと・・・自分でパンを焼いてみたから、です(笑)
あるとき、自宅に遊びに来てくれた友達が「パンを焼いてるの♪」と言うので、
すぐに近所のスーパーに連れて行き、必要なものを買い揃え、
パン焼きを教えてもらいました・・・無理やりって感じでしたけど(ゴメンね!)
それから、しばらくはレシピ通りにパンを焼き続けていたのですが、
あるとき「昔の人は粉と塩と水だけでパンを焼いていたはず!」と思い立ち、
厳選した小麦粉と塩と、天然酵母のイーストだけで焼いてみました。
焼き上がったパンの香り・・・あれ? sanaのパンと同じ香りがする!
それで初めて理解できたのです、sanaのパンが気になっていた理由が。
大切な人に作って食べさせたいと思うとき、
たとえ声に出して伝えなくても、表現される味、立ちのぼる香り。
どこか共通した味や香りが、その料理のなかにあるように思います。
その「安心感」のようなものだけは、しっかり伝わるものなのですね。
sanaの徹底したこだわりは、パンの内外にも表現されていますが、
私がいちばん感動したのは、1ヶ月間の夏休み!
無添加かつ天然酵母を使用するため、真夏は発酵が安定しないのだそう。
安易な方法を選択しない姿勢には、むしろ潔さを感じます。
頻繁に通うようになって、ようやく顔も覚えてもらって、
控えめな奥さまにも微笑みかけてもらえるようになったのに、閉店とは(号泣)
「これから、どこでパンを買ったらいいのか途方に暮れています」とお伝えしたら、
「満喫してください」と一言・・・というわけで、毎週末 通っています!
そして、移転予定の福岡へも、いつか旅行に行くのが楽しみです(笑)