旅の終わりに
「頑張らない」ということを理解してから、とても心の軽い毎日を送っています。
今日訪れた新宿のビル群にも、当然ながら春はやってきていて、
梅の甘やかな香りが、清々しく感じられました。
これまでも、同じ季節に同じ場所を何度も通っていたのに、初めて出逢う風の感覚でした。
なんだか、とても長い旅をしてきたような気がします。
どこかへ向かっていたつもりでしたが、結局はスタート地点に戻っているような旅。
あるいは、幸せは、実は身近なところにいたという『青い鳥』のような旅。
でも、とても必要な期間だったのだろうと思います。
・・・どうにも象徴的なようでいて、抽象的な語り方ですよね(汗)
でも今日、大好きなお友達と話していて、そのようなことを感じていました。
いつも会っているのに、久しぶりに会うような感覚、
けれど、よく知っている人なのに、初めて話すような不思議な感覚もありました。
話しているそばから、彼女の表情や雰囲気が色鮮やかになっていくようで、
私と出会う前に封印してしまっていた、彼女本来の鮮やかさを取り戻していくようでした。
旅の途中では、いろいろな人に出逢ったり、さまざまな風景を見ることになります。
そして、その時々で、価値観が大きく変化するような出逢いがあるものです。
けれど「そもそも、どうして旅に出ようと思ったのだったか」ということを、
自分の胸に手を当てて、よく考えるチャンスとなりました。
たぶん彼女がそのような時期を迎えているからで、私も似たような時期を迎えているのでしょう。
流されるように、あるいは、居たたまれなくてドアを開けて、とりあえず外に出てみる。
それも、ひとつの方法ですが、やみくもに旅に出るようなことは、もう止めようと思います。
目的地を見据える、あるいは、せめて探すべき対象を見つけてからドアを開けようと。
けれど、もし探し物が「幸せ」という名前なら、
必要なのは旅ではなくて、自分という現実と向き合う覚悟なのだろうと思います。
心のなかには、いくつものデッサンが描き上がっているのに、
なかなかキャンドルを制作できない理由は、ここにもあったのかもしれません。
新しい風に吹かれてみて、これまでとは違ったキャンドルが出来上がる予感がしています♪