「ついで」じゃない味
札幌の佐藤珈琲さんという素敵なカフェを紹介してくれたのは、
東京・三鷹にあるシフォンケーキ専門店『モリスケ』のオーナー、森さん。
通い続けるようになって、もう7~8年は経つでしょうか。
シフォンケーキ。
もちろん、それまでだって食べたことはあったけれど、
パサパサしてて素っ気なくて、スポンジケーキの変わり種、くらいに考えていたので、
ケーキ屋さんで、数を多めに選ぶときの「ついで」くらいな位置づけでした。
でも、あるとき三鷹に『DAILIES』というインテリア&カフェが出現して、
当時はまだ「カフェ飯」なんて言葉もなくて、
カフェでランチなんて照れちゃうような頃でしたが、
それからしばらくして、店内に小さな花の形のタイルを敷きつめたモリスケが出来て、
つい半年くらいまえに、独立した店舗を構えるほどになりました。
「その若さで!」って(実際にいくつなのかは知らないけれど)、
私なんかは感動しつつ、応援したくなってしまうのですが、
そんな私の微々たるエールなど必要もないくらい、多くのファンを持つ美味しさです♪
つまり、シフォンケーキは「ついで」じゃなく、
堂々たるメインのケーキになりうる、という味、もっちりした独特の食感。
わざわざ足を運んでまで、頂きたくなるほどなのです。
「カフェにも寄って行ってください~」という彼女の言葉に誘われ、
モリスケの2階に上がり、ラズベリーヨーグルトとチャイをオーダーしました。
「なんだか今日は暑いですから、爽やかな感じで~」というほんわかした説明通り、
ヨーグルト風味で、サッパリとコクとが絶妙なバランス♪
生地に入ってるのかな、なんてトボケたイメージの私でしたが、ヨーグルトクリームが正解!
ですが、私の連想があながちトボケているわけでもなくて、
こちらのモリスケは、さすが「専門店」というだけありまして、
チョコレートや抹茶、アールグレイ、というようなオーソドックスなシフォンだけでなく、
一味違うシフォンが、いくつも揃えられていて、いつも迷ってしまうほど。
しかも、今回のチョイスした「ラズヨー」のように、
通い続けていても初めて出逢うフレーバーがあって、その発想や探究心は見習いたいです。
そして、さらに素晴らしいことに、
チーズケーキとかクラシックショコラとか、いわゆる普通のケーキもあり、
ときどき出現するロールケーキも「ラッキー♪」と感じる美味しさですし、
他にも、クッキーやパウンドケーキ、スコーン、それからジャムなども、
素朴だけれど、安心できる優しい味なんです♪
最近とくに感じるのですが、
信頼できる作り手による、安心できるものを頂ける、ということは、
それだけで幸せであり、貴重なことでもあるなぁと。
森さんの誠実な姿勢と、飾らない笑顔、センスのいい店内の雰囲気を感じるにつけ、
しみじみと感謝しつつ、もっちりとした食感のシフォンを頬張れる喜びに浸ります♪
願わくば、復活させてほしいフレーバーがありまして・・・黒ビール!
これがね、とっても美味しいので、行くたびにリクエストしているんですけれど、
なかなか実現されないのは、どうしてかな(笑)
また味わえる日を、黒ビールを飲みながら待っています♪